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アジア地域チュチェ思想セミナーがモンゴルで開催される
―自力更生は国家の自主権と世界平和の保証をテーマに―




 アジア・チュチェ思想研究所が主催する、「自力更生は国家の自主権と世界平和の保証」に関するアジア地域チュチェ思想セミナーが、2019年6月29日、モンゴルの首都、ウランバートルで開催されました。
 セミナーには、インド、ネパール、パキスタン、バングラデシュ、タイ、日本、朝鮮、モンゴルのチュチェ思想研究者が参加しました。
  セミナーでは、アジア・チュチェ思想研究所を代表して、ハリシュ・グプタ・アジア・チュチェ思想研究所理事長が次のような報告をおこないました。 
 自力更生あるいは自強は自主の言い換えであり、真の自力更生が自主であり、他人や他国と互角に渡り合えることを意味します。  

 金日成主席は、チュチェ思想を創始し普及しながら、簡単明瞭な言葉で自主性を強調しました。
 「チュチェを確立するとは、一言でいって、自国の革命と建設にたいして主人としての態度をもつということです。これは、他人への依頼心を捨てて、自分の頭で考え、自分の力を信じ、自力更生の革命精神を発揮して、自分の問題はどこまでも自分自身が責任をもって解決していく自主的な立場を堅持することを意味します」
 自力更生は、支配も従属もない関係をつくり、どの国にたいしても主権平等が保障される状況をつくりだすことを意味し、それこそが、世界平和の保証になります。
 金正恩委員長の温かい指導のもとに、こんにち、尊厳ある平和共存関係がりっぱに維持強化されています。わたしたちは、自主の旗じるしをさらに高くかかげ、世界平和を確かなものとしていかなければなりません。
 バングラデシュ・チュチェ思想研究所名誉所長であり、アジア・チュチェ思想研究所理事のムハンマド・カムルル・フダ氏は、「第三世界諸国はチュチェ思想にもとづく自力更生の政策を堅持しなければならない」と題するスピーチのなかで、つぎのように強調しました。
 外国勢力に頼っていては、国や民族は、自力更生することができません。
 朝米首脳会談の実施など、世界の政治舞台における驚異的な展開を可能にさせた原動力は何だったのでしょうか?その答えは、金正恩委員長を首班とする朝鮮政府が堅持しているチュチェ思想にもとづく自力更生の政策にあります。世界の諸国が真の自主独立国家となれば、これらの諸国の自主、自主権が擁護され、世界平和が確かなものとなるでしょう。
 神戸市外国語大学名誉教授であり、アジア・チュチェ思想研究所理事の家正治教授は、「国家の自主的立場と国際平和の確立に向けて」と題するスピーチのなかで、つぎのように述べました。
 現実の国際社会は、主権の平等をはじめとして、国家の自主権が維持され確保されているわけではありません。このような世界の状況において、国の尊厳と人民の運命を守るうえで、国の自主的で主体的立場を維持することの重要性について強調してもしすぎることはありません。人類の歴史は、長期的には、解放と平和を求める国々や人々の前進の歴史であったことを確認し、私たちは国家の自主的立場と国際平和の確立に向けて努力する必要がありましょう 。
 

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  同日、ウランバートルにおいて、アジア・チュチェ思想研究所理事会第17回会議が開かれました。
  理事会会議では、前回の会議2017年3月以降のアジア・チュチェ思想研究所の事業として、パキスタン、日本、タイ、バングラデシュ、モンゴルの理事による活動報告がおこなわれました。
 また、ハリシュ・グプタ・アジア・チュチェ思想研究所理事長から、2019年~2021年の事業計画が提案されました。
 各国を自主化し、侵略と戦争、支配と従属のない新しい社会を建設するという目標をもって、なによりも、理事がいる国において金日成金正日主義に関する研究学会を結成していくことが提案されました。また、金正恩委員長の著作を研究するための研究学会を結成していこうという呼びかけがなされました。さらにチュチェ思想国際研究所との連携を強めていくことが確認されました。
 理事会会議では、新たな理事の選出がおこなわれ、モンゴル・チュチェ思想及び先軍思想研究協会執行委員長であり、モンゴル国立安全保障問題研究所所長のマシュバット・サラグタン氏が理事に選出されました。