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チュチェ思想国際研究所定例研究会が
朝米会談後の世界をテーマに開催される

 7月23日、東京池袋において、チュチェ思想国際研究所主催の定例研究会が開催されました。定例研究会では、チュチェ思想国際研究所理事で朝鮮大学の韓東成学長と、同じくチュチェ思想国際研究所理事で、埼玉大学の鎌倉孝夫名誉教授が講師となり、朝米首脳会談の歴史的意義や背景について報告がなされました。司会はチュチェ思想国際研究所の尾上健一事務局長が務めました。
 最初に韓東成学長が、「チュチェ思想が示す新しい世界-朝米首脳会談・世界の自主化ビジョンとその具現-」と題して報告しました。
 韓東成学長はまず、世界の人々がおどろきの目で見た朝米首脳会談や、またこんご展開されるであろう新しい世界をみるうえで、チュチェ思想研究の重要性がいつになくクローズアップされてくるのではないかと述べました。
 韓学長は世界の自主化について言及し、それは金日成主席が創始し、金正日総書記が深化発展させた思想理論であり、朝鮮労働党第7回大会で金正恩委員長によって「自主化された世界は、支配と従属、侵略と干渉のない世界であり、すべての国と民族の自主権と平等が保障される世界」と再定立されたと述べました。
 また、朝米首脳会談の意義については、朝鮮の対外政策の理念である自主、平和、親善をそのまま実現したことにあると述べました。さらに、経済建設と核戦力建設の並進路線を勝利させることによって、弱体化した米国が朝鮮と新たな関係を結ぶことになり、世界の自主化を実現するたたかいで朝鮮は先駆的役割を果たした、それはチュチェ思想の勝利であると強調しました。
 つぎに鎌倉孝夫教授によって「世界の平和・非核化実現をめざして」と題する報告がおこなわれました。
 鎌倉教授は、平和は社会主義の本性的要求である、資本主義社会には戦争で儲けようとする人がいるが、社会主義社会にはそのような人はいない、朝鮮は社会主義を発展させることによって平和を築いてきた、世界ではいまだ核保有国が核放棄をしたことはないが、朝鮮は核を保有した後で核を放棄しようとしている、今回帝国主義国と社会主義国の両首脳が対話をし、握手をしたことは歴史的な意義があると述べました。
 定例研究会には、朝鮮大学教授、立命館大学教授、モンゴル国大使館参事官、大学院生、チュチェ思想学習者などが参加しました。
 閉会の挨拶で在日本朝鮮社会科学者協会の金和孝元会長は、昨年末頃には朝鮮半島で戦争がおきるのではないかと心配されていたが、いまは平和に向けて進んでいる、反面日本ではいまだに朝鮮にたいする敵視政策が続いているが、このような政治や風潮を転換させなくてはならないとしめくくりました。
 定例研究会では、朝鮮首脳会談や朝米首脳会談の背景として、金日成主席と金正日総書記によるチュチェ思想にもとづく一貫した政策があり、それを継承した金正恩委員長による経済建設と核戦力建設の並進路線の勝利によって実現したことが理解され、意義深い集まりとなりました。