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実践的に学ばれる金日成金正日主義
 ―2018年初頭、インド、日本、ベネズエラにおける研究普及活動―

 金日成金正日主義研究普及活動への関心が、今日、世界的に高まっています。
 2017年12月、日本各地の金日成金正日主義研究者の関心のもと、金正恩著作研究会が、広範な各界人士を共同代表として、大阪において正式に結成されました。
 ここでは、2018年初頭、インドや日本、ベネズエラにおいておこなわれた金日成金正日主義研究普及活動について紹介します。

 
 

インド:
 「平和の鍵―平等権と自由 」に関する全国セミナー

 金正日総書記誕生76周年にさいし、2018年2月9日、アジア・チュチェ思想研究所は、「平和の鍵―平等権と自由 」に関する全国セミナーをデリー大学公開講座校において開催しました。
 セミナーには、弁護士やジャーナリスト、裁判官や教授、政党幹部の他、学生らが参加しました。また、ケチュンヨン・インド駐在朝鮮大使らが参加しました。
 セミナーの首席壇には、著名な人類学者でデリー大学元科学部長のS.N.ティワリ氏、元首都直轄地デリー州政府大臣及び元デリー州議会議長のヨガナンド・シャストリ氏、アジア・チュチェ思想研究所のハリシュ・グプタ理事長とムケシュ・シャルマ書記長が就きました。
 ハリシュ・グプタ教授によってセミナーテーマの解説がおこなわれました。
 ハリシュ・グプタ教授は、金日成主席の指導のもとにおし進められた朝鮮の解放闘争史や金正日総書記がうちだした先軍政治の役割について述べながら、今日朝鮮が、金正恩委員長の指導のもとに、人民一人ひとりの衣食住や無償治療、平和と繁栄を保障し、万全の軍備態勢をそなえて全面的な発展を遂げていると述べました。
 シェカル・シャルカル博士は、自由と平等権の密接な関係について述べながら、一部の人にとっての自由について語りながら、他方で、他の人にとっての自由を否定することは、矛盾している、さまざまな問題の根源には不公正があると強調しました。
 アジア・チュチェ思想研究所理事、インド・金日成金正日主義研究会会長のスレシュ・パタク教授が、主権平等の概念について解説したあと、朝鮮をイラクやシリア、アフガニスタンのような国とみなしてはならず、侵略者は、朝鮮へのいかなる攻撃にたいしても、致命的な報復の代価を求められるでしょうと述べました。
 ケチュンヨン朝鮮大使は、今日の情勢について語りながら、世界は決して非道なる輩によって長崎や広島にもたらされた大量殺りくや破壊を忘れないでしょうと訴えました。そして、朝鮮人民が保有した武器は自衛のための武器であり、帝国主義者が使用するような攻撃のための武器ではないと言明しました。
 ヨガナンド・シャストリ氏は、大国が他国の平等権を保障しなければ問題がおこるであろうし、人類は危機にさらされることになるであろうと述べた後、チュチェ思想に学び、その要求を真摯に受け止めなければならないと続けました。
 S.N.ティワリ氏は、議長あいさつのなかで、金正日総書記誕生76周年を前にして、金正日総書記に敬意を表することができることを嬉しく思うと述べながら、金正恩委員長の健康と、朝鮮の強盛国家建設における成果を祈念しました。
 セミナーでは金正恩委員長に送る手紙が採択され、ケチュンヨン大使に手渡されました。

 

日本:
 反帝自主・世界平和・日朝連帯のためのシンポジウム

 金正日総書記誕生76周年を記念して沖縄の那覇市において、2月11日、シンポジウムが開催されました。この集まりは、21世紀自主フォーラムと金正恩著作研究会によって主催され、沖縄の学者、社会活動家、アーティストだけでなく、全国からもチュチェ思想研究者が参加しました。
 シンポジウムのパネリストとして、沖縄大学名誉教授であり、金正恩著作研究会共同代表の平良研一氏が「朝鮮半島情勢にみる現代帝国主義の特徴」と題して、アーティストの喜納昌吉氏が「南北分断を越えて」と題して、名護市議会議員の仲村善幸氏が「名護市長選挙の結果にみる今後の展望」と題して、チュチェ思想国際研究所事務局長、金正恩著作研究会顧問の尾上健一氏が「沖縄、アジアの恒久平和を実現するのは自主の道」と題して、発言しました。
 平良研一名誉教授は、現代帝国主義が、巨大軍事力を背景に、日本などの従属国を従えて、あらゆる偽装をしながら、世界支配を企んでいることについて述べました。
 そして、米国と朝鮮の関係を象とハリネズミにたとえながら、ハリネズミは、全身を針で覆うことにより、象をよせつけないようにし身を守っている、朝鮮にとって核は命の綱であると述べました。そして、核をもって各国を脅してきた米帝国主義が、いまや、核を突き付けられる恐怖を味わうようになっていると語りました。
 尾上健一・チュチェ思想国際研究所事務局長は、1. 反帝自主は現時代の普遍的な運動課題、2.社会主義再生と連帯は日本の運動を発展させる要、3.朝鮮と連帯することは日本の平和をきずく保証の体系で問題提起をしました。
 第一体系では、歴史に刻まれた米日帝国主義の残虐さについて言及したあと、いまや米帝国主義が弱体化したにもかかわらず、対米追従勢力が存在していることについてふれ、反帝自主が今日の普遍的な運動展開になると述べました。
 第二体系では、平和のうちに互いに尊重し助け合って暮らしていくことは人類共通の願いであり、民衆の念願として社会主義の実現に向けた運動が各国に広がっていったこと、ソ連、東欧社会主義の崩壊とその影響について分析しました。そして、世界で唯一社会主義建設を成功裏におしすすめた朝鮮について、その革命と建設における指導思想であるチュチェ思想、金日成金正日主義について解説しました。
 さらに、今日、金正恩委員長の指導のもとに、平和建設と核武力建設を並進させながら、朝鮮は南北統一に向かって前進していることについて言及しました。
 第三体系では、沖縄における平和運動について言及しました。沖縄の基地は侵略戦争を想定して強化されているがゆえに、朝鮮を敵視し朝鮮人民を殺りくすることをもくろむ日米帝国主義の戦争策動に同調しながら、沖縄の基地撤去、平和実現を叫ぶことは矛盾しているとし、転換の必要性について述べました。そして、沖縄の進むべき道は、日朝友好連帯の道であることを力強く語りました。
 シンポジウムでは質疑応答がおこなわれ、参加者がシンポジウムのテーマを深く理解する機会となりました。

 

ベネズエラ:
 チュチェ思想研究者が2018年度の活動計画を協議

 ベネズエラにおけるチュチェ思想研究普及活動をすすめていくために、2018年2月3日、ラテンアメリカ・チュチェ思想研究所副理事長、ベネズエラ・チュチェ思想研究全国協会会長のオマール・ロペス教授や解放者実践教育大学のイスベル・メヒアス教授はじめ、ベネズエラのチュチェ思想研究者が集まり、2018年度の活動計画について協議しました。  

 集まりには、ハンソング・ベネズエラ駐在朝鮮大使館参事官も同席し、金正恩委員長の2018年『新年の辞』について解説しました。
 参加者は、朝鮮の核兵器が米国の攻撃にたいする自衛的措置としての役割を担っていることや、自国の実情に即した科学の発展が朝鮮の自立的民族経済の基礎になっていること、革命と建設における人民の一心団結こそが、朝鮮が社会主義強国、核強国としての地位をうちかためることができた要因であることについて、理解を深めました。
 その他、朝鮮における食糧問題の自立性、保健医療問題や青年問題の解決など、率直な質疑がおこなわれました。
 参加者はまた、今日の国際的な政治経済的情勢のもとで、ベネズエラにたいして米帝国主義の封鎖や制裁が激化するなか、ベネズエラ人民がどのように自国の自立的民族経済の確立のためにたたかっているかについて、意見を交わしました。
 この集まりで、今年、アラグア州の諸都市と朝鮮とのあいだで政治的文化的連携を強めていくことが検討されていることが確認されました。
 さらに、今年、エスキエル・サモラ市、サンティアゴ・マリーニョ市、マリオ・ブリセーニョ市、マラカイ市などで、金日成主席や金正日総書記に敬意を表して、国内的、地域的レベルでのチュチェ思想と先軍政治に関するセミナーの開催が予定されていることが確認されました。