金正恩著作集』出版を記念し
チュチェ思想全国セミナーと祝賀会が沖縄で開催される




 金正恩・朝鮮労働党第一書記の誕生日を祝して、2014年1月8日付で日本において発行された『金正恩著作集』の出版を記念し、チュチェ思想全国セミナーと祝賀会が、2014年1月12日、チュチェ思想研究会全国連絡会と金日成金正日主義研究沖縄連絡会の主催で、沖縄県の那覇市において開催されました。
 集まりには、大阪経済法科大学アジア太平洋研究センター特任教授であり、金日成金正日主義研究会顧問を務める武者小路公秀・元国連大学副学長、チュチェ思想研究会全国連絡会会長であり、金日成金正日主義研究沖縄連絡会代表を務める、佐久川政一・元沖縄大学学長、朝鮮の自主的平和統一支持日本委員会議長の日森文尋・元衆議院議員、平良研一・沖縄大学名誉教授、金日成金正日主義研究関東連絡会共同代表を務める、花輪不二男・チュチェ思想研究会全国連絡会事務局長、チュチェ思想国際研究所の尾上健一事務局長、金日成金正日主義沖縄連絡会事務局長の仲里修・元全駐労マリン支部委員長をはじめ、日本全国から学者、研究者、社会活動家、青年学生の各界各層のチュチェ思想研究者が参加しました。

金正恩著作集』出版記念・祝賀会


 『金正恩著作集』の出版記念・祝賀会が、市内を一望できるホテルの宴会場でおこなわれました。 祝賀会では、地元沖縄と日本各地から集った著名な学者や民主人士が挨拶し、著作集を広範に普及することの重要性や決意を述べました。

 武者小路公秀教授は、『金正恩著作集』について、とりわけ自国の人々にとって大事だと思われる内容を読み深めていくことが重要であると強調しながら、つぎのように述べました。
 金正恩第一書記が著作のなかで何度も言及されている、足は地につけて目は世界を見るという内容は、チュチェ思想の大事な部分だと思います。
 朝鮮は、帝国主義の包囲網のなかで生き続けるという、大変な現実に足をつけながら、一方で目は世界に向けています。金正恩第一書記の著作には、歴史を大事にし、帝国主義というものをきちんと見ていくべきという、非常に正当な内容が書かれています。

 日森文尋議長は、金日成金正日主義を基本から理解していなければ、朝鮮民主主義人民共和国を真に理解していることにはならないと痛感していると語りました。
 そして、朝鮮と連帯するという、同じ地平に立ってともに行動するという思いで、金日成金正日主義を学びながら日朝連帯運動を強めていきたいと述べました。

 日朝音楽芸術協会会長である池辺幸惠・金日成金正日主義研究関西連絡会共同代表は、チュチェ思想は、人間の基本をおさえており、人間一人ひとりが社会とともに向上するという、向上の精神にあふれた思想であると述べました。
 そして、アメリカに追随し、軍国主義に向かう日本の現状をみると、自主、平和を確立しなくてはいけないと強く感じており、音楽を通して自主を広めていきたいと、抱負を語りました。

 佐久川政一教授はまず、集まりの成功を祝し、全国各地から集った参加者に感謝の意を表しました。
 そして、沖縄の在日米軍基地問題と関連し、つぎのように述べました。
 沖縄に駐留する海兵隊、米軍基地を撤去できない理由として、日本政府やアメリカ政府は朝鮮脅威論を挙げていますが、朝鮮脅威論はアメリカが日本の軍事大国化を後押ししてつくられたものです。
 福島や沖縄をはじめ、国家は難題を地方に押し付けておけばよいと考えていると思います。しかし、私たちは断じて、国家の言うとおりに米軍基地を沖縄に受け入れるつもりはありません。

 平良研一教授は、『金正恩著作集』が出版されたことにより、改めてチュチェ思想の根本問題や今日の国際情勢のもとでの朝鮮の進むべき道などについて、学び合うことができるようになったと述べました。

 また、日本の対米従属の政治をやめさせることが、日本の自主を実現するうえで取り組むべき課題であり、沖縄のたたかいは自らのたたかいであるとの認識を日本のすべての人々がもつことが重要であると訴えました。
 祝賀会ではまた、沖縄の民謡公演がおこなわれました。


金正恩著作集』出版記念・チュチェ思想全国セミナー

 『金正恩著作集』出版を記念し、「初春に自主どぅ掲ぎてぃ(初春に自主を掲げ)未来を拓くチュチェ思想全国セミナー」が、沖縄県立博物館・美術館において開催されました。
 佐久川政一教授は、「チュチェ思想に学び沖縄の主体性を確立しよう」と題して報告をおこない、つぎの点を強調しました。
 米軍基地の辺野古移設に反対する沖縄県民の民意が無視され、日米の合意のみで基地が強化されていく、このような軍事的植民地状態を変えていかなくてはなりません。
 県民の気持ちを一つにし、自主を確立していくことが求められています。国の主人はその国を構成する人々であると教えているチュチェ思想こそが、沖縄のたたかいの武器になります。
 武者小路公秀教授は、「日本の自主と東アジアの平和」をテーマに講演をおこない、現在世界で起こっている様々な問題の根源に植民地主義があると言及しながら、つぎのように述べました。
 「自主」と「平和的生存権」は関係があります。自主、すなわち自己決定権を大事にするのであれば、当然、平和に生きる権利があると考えます。
 日本が東アジアを侵略した歴史を反省し、反植民地主義、反帝国主義の国になれば、東アジア諸国と友好関係をきずくこともできますし、対立を生むこともなくなります。
 平和共存、平等互恵の原則で、人々が仲睦まじく暮らすことのできる世界をつくっていくこと、国の自主を大事にしながら植民地主義、帝国主義とたたかっていくことについて、さらに研究を深めていくことを提起していきたいと思います。  日森文尋議長は、最近の朝鮮をめぐる情勢についてふれながら、朝鮮は少しも動じることなく金正恩第一書記を中心に社会主義強盛国家建設をすすめていると述べました。
 また、朝鮮脅威論は偽りであり、軍国主義につき進む日本そのものが朝鮮の脅威となりうることを明らかにしなければならないとし、日本における平和運動の必要性について強調しました。
 そして、講演テーマである「さらなる日朝連帯運動の発展を」と関連しながら、日本の平和運動、沖縄闘争、日朝連帯運動はつながっているとの認識のもとに、運動を積極的に推し進めていきたいと述べました。
 平良研一・沖縄大学名誉教授は「金正恩第一書記の『書簡』に観る社会科学観」と題して研究報告をおこないました。  平良研一教授は、金正恩第一書記の著作『われわれの社会科学は全社会の金日成金正日主義化偉業遂行に積極的に貢献しなければならない』を解説しながら、つぎのように強調しました。
 金正恩第一書記は、社会科学が、社会的富のなかでももっとも重要で価値ある思想的富を創造する学問であり、社会現象や歴史的事実の本質と合法則性を明らかにし、チュチェ思想にもとづいて社会運動と社会発展を主導する学問であるべきだと述べています。これは、まさに本質をついた、普遍的な社会科学観であると思います。
 金正恩第一書記の社会科学観は、社会現象をあくまでも人民の立場にたって科学的に分析し、実際に人民の生活を豊かにしていくという立場から出発しています。
 こうした金正恩第一書記の主体的、自主的な立場に学び、現在の従属的な日米関係に反対するたたかいを継続していかなければなりません。

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 集まりでは、金正恩第一書記が就任後のわずかの期間にも多くの業績を成し遂げ、チュチェ偉業の継承者、自主時代の指導者として自国人民のみならず世界の進歩的人士を導いていることについて言及されました。
 金正恩第一書記によって、金日成金正日主義が宣布されて以降、世界各国のチュチェ思想研究者は自主時代の指導思想として金日成金正日主義に学び、自国と世界の自主化を実現する道を確固と歩んでおり、その流れはとどめることのできないものとなっています。