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金正日総書記の1周忌にさいして
チュチェ思想セミナーが開催される

―インド、タンザニア、日本などで―

 金正日総書記逝去1周年にさいし、世界の各地で、金正日総書記を偲び、その業績に学ぶ集いが開催されました。
 世界のチュチェ思想研究者は、人類の自主偉業の発展に寄与した金正日総書記の思想理論と貴い業績について深く学び、自国と世界の自主化の促進のためにさらに前進する決意を新たにしています。
 ここでは、インド、タンザニア、日本で開催された集いについて紹介します。


インド:

 金正日総書記に学び、民衆の統一団結を強めようと決意

 2012年12月8日、ニューデリーにおいて、チュチェ思想全国セミナーが開催されました。
 セミナーには、チュチェ思想国際研究所のビシュワナス理事長、アジア・チュチェ思想研究所理事でありインド・金正日著作研究会会長であるスレシュ・パタク氏はじめ、デリー大学の教授、インド共産党、インド会議派委員会、インド進歩連合党など、複数の政党の活動家やチュチェ思想研究者が参加しました。
 セミナーにはまた、リムへソン・インド駐在朝鮮大使が参加しました。
 セミナーは、ビシュワナス理事長の司会で進行しました。
 ビシュワナス理事長は、金日成主席亡きあと、金正日総書記は、非常に緻密に国のかじ取りをおこない、先軍政治を打ち出すことにより、帝国主義者による圧力にもまったく屈せずに、朝鮮を強盛国家として変貌させた、金正日総書記の哲学は、勇気と信念、自信に裏打ちされた平和と平等への教示であると述べました。
 ニーラ・ナラン・デリー大学教授は、金正日総書記の指導者としての資質について、その豊かな精神世界について述べました。
 スレシュ・パタク会長は、金正日総書記によって打ち出された先軍政治について述べ、先軍政治により、朝鮮は不敗の力をもつようになった、先軍政治は、国防における自衛をなしとげるための自衛を目的とする朝鮮の戦略であり、帝国主義大国がおこなうような理不尽な侵略を目的とするものではないと強調しました。
 インド進歩連合党を代表して、P.N.ディベディ氏が発言し、わたしたちは、インドにおいても金正日総書記の活動から深く学び、自己の労働者の党を強化すべきであると述べました。
 シェカル・シャルカル博士は、金正日総書記は、愛と勇気、信念を豊かな遺産として残した、国防における自衛を実現させ、現地指導の道を歩み続けた金正日総書記は、われわれの心のなかに生きていると発言しました。
 インド会議派党の活動家であるラジェシュ・ヤダブ氏は、金正日総書記について、貧しく虐げられた世界のすべての人民の偉大な友であった、その教えはわたしたちの心のなかに生きつづけていると述べました。
 インド共産党の活動家であるアトゥール・アンジャン氏は、帝国主義大国と対峙し断固としてたたかう朝鮮人民の精神力と決意に学ぶべきであり、われわれもまた金正日総書記によって示された道にそって前進すべきであると強調しました。
 リムへソン大使は、参加者に敬意を表しながら、朝鮮は、帝国主義により非人道的で理不尽な制裁を受けているなかにあっても、すべての分野で発展をとげている、金正日総書記の不慮の死によりなし遂げることのできなかった課題は、金正恩第一書記により完遂されていくと確信している、と話しました。
 セミナーを通じて、金正日総書記の思想理論と業績、その人間性にたいする理解がさらに深まり、参加者は、金正日総書記によって発展豊富化されたチュチェ思想を、インドにおいてもさらに研究普及していこうと決意を新たにしました。

タンザニア:

 チュチェ思想の指導論に学ぶ
 −アフリカ諸国における民衆主体の政治を実現するために−

 12月8日、ダルエスサラームにおいて、セミナーが開催されました。
 セミナーでは、アフリカ・チュチェ思想研究委員会副理事長でありタンザニア・チュチェ思想研究会全国調整委員会委員長を務めるダルエスサラーム大学上級講師のフランシス・ファニュエル・リモ氏が、「アフリカ諸国における政権指導部の課題とチュチェ思想の指導論」と題して研究報告をおこないました。
 リモ博士の研究報告は、指導の概念、アフリカにおける政権指導部の課題、アフリカ諸国における政党、複数政党制における指導、チュチェ思想における指導論、領袖論で構成されていました。
 リモ博士は、アフリカの政治史と政治状況を分析しながら、今日のアフリカは、りっぱで献身的な政権担当者を必要としている、チュチェ思想における指導論は、アフリカ諸国における指導の問題を解決していくうえで、きわめて重要であると強調しました。
 リモ博士は、金正日総書記について、金日成主席によって解明されたチュチェの指導論を深化発展させ、科学的な人間主体の哲学的世界観を確立し、国家建設と民衆主体の指導に適用したと述べ、つぎのようにつづけました。
 民衆は、指導者の賢明な指導のもとでたたかわなければ、自由と解放のための闘争で勝利をおさめることができません。ここから、金正日総書記は、指導者の問題を、社会歴史発展と民衆の運命開拓にもっとも決定的意義をもつ基本問題であるとみなしました。
 金正日総書記によって明らかにされた指導論の科学性と生命力は、人間重視の学説、人間主体の理論、領袖論を基本原理としているところにあります。
 金正日総書記によって明らかにされた指導論は、人間が人間たりうる社会をきずこうとたたかっているアフリカのすべての政権担当者が、政権運営において見習うべき、思想的理論的指針となっています。

日本:

 金正日総書記の人類史に刻まれた思想理論的業績に学ぶ
 ―各地から各界人士が偲ぶ会に参加―


 「金正日総書記を偲ぶ会」が、12月18日、東京で開催されました。
 偲ぶ会は、チュチェ思想国際研究所、金日成金正日主義研究会、朝鮮の自主的平和統一支持日本委員会、チュチェ思想研究会全国連絡会が実行委員会を構成して準備されました。
 偲ぶ会には、チュチェ思想国際研究所の井上周八名誉理事長、尾上健一事務局長、チュチェ思想研究会全国連絡会の花輪不二男事務局長をはじめ、日本で長いあいだチュチェ思想の研究と、朝鮮との友好連帯運動、日朝間の文化交流をつづけてきた各地の各界人士が参加しました。
 開会にあたり、金正日総書記に黙とうがささげられました。
 追悼の辞を井上周八・チュチェ思想国際研究所名誉理事長が述べました。
 井上周八名誉理事長は、金正日総書記の思想理論を深く研究し、これまでに多くの書籍を執筆し出版してきたことについてふれながら、金正日総書記こそは、まさに21世紀の太陽であり、人類の幸福と喜び、美しい未来、自主偉業の世界的勝利の象徴であると、述べました。
 そして、日本およびアメリカ、その他の諸国はまだ資本主義社会ではあるが、やがて人類の最終段階であるチュチェ思想が実現される国に変貌するであろう、わたしたちは、自主偉業が勝利する未来をかたく信じて歩みをつづけ、今日も明日も生きていこうと、語りました。
 つづいて、在日本朝鮮人総聯合会中央本部国際統一局長であるソチュンオン氏が、「金正日総書記の偉大な業績と金正恩時代の幕開け」と題して報告しました。
 ソチュンオン局長は、金正日総書記の業績を写真や図表をもちいて解説しました。そして、金正日総書記が亡くなったとき、朝鮮人民がその死を悲しみ、また、世界が注目したのは、金正日総書記が朝鮮民族の指導者であるばかりでなく、世界の自主化と国際政治における世界の指導者であったからだと述べました。
 そして、決して大きくないわが国が、アメリカに単身で立ち向かって連勝し、国と民族、社会主義を守ったことは、まさに奇跡であり、この奇跡を起こすことによって、世界の社会主義偉業をわが国が守ったのだと、強調しました。
 偲ぶ会ではまた、静岡チュチェ思想研究会会長の鈴木敏和氏、金日成金正日主義研究群馬連絡会共同代表であり日朝友好連帯群馬県民会議事務局長の宮川邦雄氏、下関チュチェ思想研究会の中室みち氏、日本朝鮮文化交流協会副理事長の柳沢徳次氏、朝鮮の自主的平和統一支持日本委員会の日森文尋議長が追悼のあいさつを述べました。
 発言者は、金正日総書記の業績とその遺訓がりっぱに守られている朝鮮の今日の姿を見るとき、これからもさらに信念をもってチュチェ思想研究や日朝友好運動をおし進めていきたいと語りました。
   偲ぶ会の後、「金日成金正日主義に関する研究会」がチュチェ思想国際研究所の主催でおこなわれました。
 「金日成金正日主義に関する研究会」では、鎌倉孝夫・埼玉大学名誉教授が、「金正日総書記の著作から学ぶ―唯物史観とチュチェ思想」と題して、ハンドンソン朝鮮大学校教授が「金正恩ビジョンを読む―歴史の分水嶺で提示された金正恩第一書記の政策」と題して、金正日総書記の思想理論的業績と、チュチェの革命偉業を継承した金正恩第一書記の思想と指導の特徴について研究報告をおこないました。
 鎌倉孝夫名誉教授は、1992年1月に発表された金正日総書記の著作「社会主義建設の歴史的教訓とわが党の総路線」を解説しながら、社会主義建設において指導思想が果たす決定的役割について述べました。
 資本論をはじめマルクス主義を長いあいだ研究してきた鎌倉孝夫名誉教授は、ソ連、東欧諸国における社会主義の崩壊の原因を、その革命と建設が依拠したところの指導思想の不十分さに求めて展開しました。
 そして、人間の本質を明らかにしたチュチェ思想にもとづく思想的統一こそが、社会主義建設をゆるぎない根拠にもとづいて発展させる重要な基盤になると述べました。
 ハンドンソン教授は、金正恩第一書記の政策が、長期的短期的な情勢認識を前提にしているとし、これまでの100年史の総括と今後の100年の展望について、金正恩第一書記の著作にもとづいて解説しました。  また、金正恩第一書記が打ち出したスローガンを解説しながら、人民の利益を第一義的に置く金正恩第一書記の指導の特徴について述べ、今後、金正恩第一書記の思想理論家、政治家としてのリーダーシップがいかんなく発揮され、その思想が普及されていくであろうと、述べました。
 つづいて、大内憲昭・関東学院大学教授が朝鮮の新体制についての報告をおこないました。
 「金正日総書記を偲ぶ会」、つづく「金日成金正日主義に関する研究会」は、日本で広範な人々とともに、チュチェ思想研究普及活動をさらに力強くおし進めていく契機となりました。