チュチェ思想研究

チュチェ思想国際研究所

ラテンアメリカ・チュチェ思想セミナーが
メキシコシティで開催される

―「自主と世界平和、社会正義」をテーマに―




ラテンアメリカ・チュチェ思想研究所主催による、「自主と世界平和、社会正義」にかんするラテンアメリカ・チュチェ思想セミナーが、2025年5月3~4日、メキシコシティで開催されました。

ラテンアメリカ・チュチェ思想セミナーには、チュチェ思想国際研究所理事長であり、メキシコ国立技術研究所総局長のラモン・ヒメネス・ロペス教授、ラテンアメリカ・チュチェ思想研究所書記長のエレアサル・ルビオ・アルダラン氏をはじめ、ラテンアメリカ・チュチェ思想研究所理事会メンバーである、ベネズエラ、コスタリカ、ペルー、コロンビア、チリのチュチェ思想研究者、メキシコの学界、政界の諸人士、青年や女性など、200余名が参加しました。

セミナーにはまた、チュチェ思想国際研究所事務局長の尾上健一氏がオンラインで参加するとともに、朝鮮社会科学者協会副委員長の李在淳(リジェスン)氏を団長とする朝鮮社会科学者協会代表団、日本からもチュチェ思想研究者が参加しました。

セミナーは、メキシコのチュチェ思想研究者であるナジェリ・エランディ・ヒメネス・フアレス氏の司会で進行しました。

李在淳・朝鮮社会科学者協会副委員長は、セミナーに参加した諸人士に謝意を表しながら、つぎのように述べました。

「本セミナーは、自主性と正義への志向は押しとどめることのできない時代の潮流であり、チュチェ思想が明らかにした自主の道にそって進むところにこそ、平和を守り、社会正義を実現する根本的保証があることを明白に実証する、意義深い集まりとなるでしょう」(詳細はここをクリック!!)

セミナーでは、ラモン・ヒメネス・ロペス教授が、「自主と世界平和、社会正義のために」と題してスピーチをおこない、今日の世界の情勢におけるチュチェ思想研究普及活動の意義について、つぎのように述べました。

「人類はいま、歴史的転換期に直面しています。これまで数十年にわたり、朝鮮など例外的な国を除いて、欧米帝国主義が世界のほとんどすべての国々に押し付けてきた搾取、略奪、汚職をもたらす未曾有(みぞう)の体制—すなわち新自由主義的一極グローバリズムは崩壊し、多極的世界秩序へと移行しつつあります。…歴史的な過渡期においてこそ、自主的思考、創造的思考、社会的意識を育むチュチェ思想の研究と普及が重要性を帯びています」

また、「この人類史の新たな段階においては、チュチェ思想の基本原理、とりわけその核心である『自主・独立』の理念を、人類の広範な層に向けて広く伝え、普及させることが不可欠です。その実現のためには、真に現実的で持続可能な平和を達成するためのたたかいが必要です」と強調しました。

セミナーでは、尾上健一・チュチェ思想国際研究所事務局長がオンラインで、「民衆を愛し民衆を信じるたたかい」と題して講演しました。

尾上健一事務局長は、1.反帝自主勢力の時代、2.チュチェ思想は新しい時代の社会主義思想、3.青年と知識人が革命闘争において先駆的役割を果たす、の体系で講演しながら、現時代はまさに自主の時代であり、自主性こそが自国と世界の平和と発展にとって最も重要な価値であること、また、チュチェ思想は新しい時代の革命思想であり、どの国・どの地域にも適用できる普遍的な価値をもっていると述べました。さらに、革命と建設の最前線には青年と知識人の役割が不可欠であり、彼らが先頭に立つことで、革命と建設は一層力強く推進されますと強調しました (詳細はここをクリック!!)。

セミナーでは、ラテンアメリカ・チュチェ思想研究所副理事長のオマール・ロペス氏、ラテンアメリカ・チュチェ思想研究所書記長のエレアサル・ルビオ・アルダラン氏、ラテンアメリカ・チュチェ思想研究所副理事長でありコスタリカ朝鮮文化協会会長のフランシスコ・ダビラ・バジェ氏、コロンビア朝鮮友好・チュチェ思想研究協会会長のホセ・フェルナンド・サンチェス・トロンコソ氏、チリのチュチェ思想研究者であるルベン・パラダ氏、ペルー金正淑女史革命活動研究協会会長のテレサ・オティニアーノ氏、ラテンアメリカの自主をめざす青年運動代表のアンドレア・サラテ・フエンテス氏らがスピーチをおこないました。

オマール・ロペス氏は、今日の情勢について、つぎのように述べました。

「米国を中心とする西側諸国や、他地域において米国に付き従う諸国は、今や経済的、社会的、文化的、政治的に押し寄せる新たな現実に対して、もはや逃れようのない危機に直面しています。抑圧的で不平等な国際秩序や支配構造にたいし、人類はすでにそれを拒否する声を上げており、本セミナーにも掲げられている理念にそった、より公正な新たな世界の構築が求められています」

フランシスコ・ダビラ・バジェ氏は、チュチェ思想にもとづく活動を進めていくことと関連して、つぎのように述べました。

「現時代において、自主性実現のための闘争は、本質的に民主主義を実現するための闘争です。わたしたちは、地理的、社会的、宗教的、そして思想的な違いに関わらず、すべての国が平等で、互いに尊重し合うという民主主義の原則を堅持し、この原則にもとづいて各国間の友好と協力関係を発展させていかなければなりません」

アンドレア・サラテ・フエンテス氏は、メキシコのチュチェ思想研究者が作成した「金日成・金正日主義の理解に関する図表」を紹介しながら、つぎのように述べました。

「わたしたちは、分析、総合、そして概念の秩序ある調和をつうじて、金日成・金正日主義の研究を体系化し普及することが重要だと考えています。このようにすることで、世界の社会主義偉業に寄与できれば幸いです」

セミナーではまた、ヨーロッパ・チュチェ思想研究学会会長のマッテオ・カルボネリ教授はじめ、世界のチュチェ思想研究者から送られた祝賀メッセージが紹介されました。


ラテンアメリカ・チュチェ思想研究所理事会第19回会議が開かれる

5月4日、ラテンアメリカ・チュチェ思想研究所理事会第19回会議が、メキシコシティで開かれました。

理事会会議には、メキシコ、ベネズエラ、コスタリカ、ペルー、コロンビア、チリのラテンアメリカ・チュチェ思想研究所理事会メンバーが参加するとともに、オブザーバーとして尾上健一・チュチェ思想国際研究所事務局長がオンラインで、また、朝鮮社会科学者協会副委員長の李在淳氏が参加しました。

ラテンアメリカ・チュチェ思想研究所理事長のラモン・ヒメネス・ロペス氏が理事会第19回会議の議長を務めるなか、同研究所書記長のエレアサル・ルビオ・アルダラン氏が、第18回会議以降のラテンアメリカにおける事業報告をおこないました。

事業報告をうけて、参加者からも、自国におけるチュチェ思想研究普及活動についての補足説明や紹介がおこなわれました。

理事会会議では、新しい理事会構成が確認され、理事の改選がおこなわれました。

*  *  *

ラテンアメリカ・セミナーに先立って、5月3日、メキシコシティにおいて、「自主と世界平和、社会正義」にかんする青年集会が開かれました。

メキシコの青年が司会、運営するなか、150余名が参加しました。

ここには、チュチェ思想国際研究所理事長、ラテンアメリカ・チュチェ思想研究所理事会メンバーも参加しました。

メキシコの青年チュチェ思想研究者や工科大学の学生などが、テーマにそって、スライドを活用するなど、積極的に発言しました。

発言後には、質疑応答がおこなわれました。

また、集会ではメキシコ音楽の演奏がおこなわれました。