チュチェ思想研究

チュチェ思想国際研究所

コロナ禍のもと、活発におこなわれた世界のチュチェ思想研究普及活動

世界のチュチェ思想研究者の心をつないだインターネット国際セミナー

―成功をもたらしたチュチェ思想国際研究所理事長、ラテンアメリカのチュチェ思想研究者の尽力―

チュチェ思想国際研究所は、太陽節祝賀「金日成金正日主義」に関するインターネット国際セミナーを、2021年4月10日~17日にかけて開催しました。

このセミナーはメキシコをベースとして、チュチェ思想国際研究所理事長、ラモン・ヒメネス・ロペス氏がホスト役をつとめ、尾上健一・チュチェ思想国際研究所事務局長が協力する形で進められました。

コロナ禍という厳しい条件のなか、準備期間も短いものでしたが、各国で熱心にチュチェ思想研究普及活動をつづけてきた多くの人たちが積極的にセミナーに参加し、互いに励ましとよい影響を与えるものとなりました。

インターネットセミナーの成功には、短期間に複雑な事業をやり終えたラモン・ヒメネス・ロペス・チュチェ思想国際研究所理事長、エレアサル・ルビオ・アルダラン・ラテンアメリカ・チュチェ思想研究所書記長を中心とするラテンアメリカの研究者の尽力がありました。

インターネット国際セミナーの初日と最終日には、各国をオンラインで結びつける会議がおこなわれました。

メキシコでは朝8時から開始され、他の国では昼、日本では真夜中と、時差のために各国の研究者が参加する時間帯はさまざまでしたが、時間と空間を越えてあたかも一緒にいるかのようでした。

インターネット国際セミナー開催にあたり、チュチェ思想国際研究所のホームページには、特設ページが設けられました、世界70余か国から90余のスピーチ文や祝賀メッセージが寄せられ、英語、フランス語、ロシア語、アラビア語、日本語で翻訳され紹介されました。

インターネットセミナーの後、アジア・チュチェ思想研究所理事であり、パキスタン自力更生研究協会書記長のジャベド・アンサリ氏は、チュチェ思想国際研究所につぎのようなメッセージを送ってきました。

「セミナーの成功は、チュチェ思想がアジア、アフリカ、ラテンアメリカ、ヨーロッパ、そしてオーストラリアの大陸も含め、世界のすみずみに急速に普及されていることを示すものでした。オンライン会議には、人種やカースト、肌の色や信条、言語や宗教の異なる多くの人たちが参加していました。しかし、参加者のあいだで共通している一つのことは、世界の人々の支持と共感を得ているチュチェ哲学にたいする確信でした。セミナーは、各国の自主的発展の指針として、新しい平和で公正な社会を建設するうえでの起爆剤として世界的発展に大きな影響を与えました」

各国から送られたメッセージは、コロナ禍での閉塞的な雰囲気を払いのけただけではなく、自主と平和を求める各国人民の期待の大きさと、世界的な連携を強めながら金日成金正日主義の研究普及活動をおしすすめていこうとする要求の高さを実感させるものでした。

また、世界には、どのような困難な状況にあっても最大限の力を発揮し、やりぬこうとするチュチェ思想研究者が多くいることを示しました。

金日成金正日主義に関するインターネット国際セミナーは、各国の研究者の金日成金正日主義で生きようとする信念、決心のかたさを証明するとともに、チュチェの世界観、人生観にもとづいて世界が新しく結ばれつつあることを示したといえるでしょう。

チュチェ思想研究会が世界各国で多様に開催される

各国のチュチェ思想研究者は、金日成主席や金正日総書記、金正恩総書記の報告や書簡から、人類の理想社会はどのような社会であり、どのようにしてきずかれるのかなど普遍的な内容を学び、自国の社会発展に役立てようとしています。

4月におこなわれたメキシコと民主コンゴにおけるチュチェ思想研究普及活動を紹介します。

メキシコ: 著作の朗読会がおこなわれる

4月9日、太陽節に際してメキシコ金日成金正日主義研究委員会の主催によって、金日成主席の古典的著作である「祖国統一のための全民族大団結10大綱領」の朗読会が開催されました。

朗読会にはチュチェ思想国際研究所理事長のラモン・ヒメネス・ロペス氏、ラテンアメリカ・チュチェ思想研究所書記長のエレアサル・ルビオ・アルダラン氏、自主的ラテンアメリカのための青年運動委員長のアンドレア・サラテ・フエンテス氏をはじめ、研究委員会のメンバーと青年組織のメンバー30余名が参加しました。

ラモン・ヒメネス・ロペス理事長が著作の主要部分を朗読し、朝鮮の自主的平和統一のための闘争につみあげた金日成主席の不滅の業績について解説しました。

参加者はあらためて、チュチェ思想の創始者である金日成主席の存在により、人類の未来が明るく展望できるようになったことについて感慨深く思い起こしました。

民主コンゴ: アフリカの現実はチュチェ思想を求めている

4月11日、太陽節に際して民主コンゴ・チュチェ思想研究全国協会傘下の自主のためのチュチェ思想研究グループの主催でキンシャサにおいてセミナーが開催されました。

セミナーには、アフリカ・チュチェ思想研究委員会書記長であり、全国協会会長であるロヘケレ・カロンダ・アンドレ氏をはじめとした全国協会の主要なメンバー30名が参加しました。

報告者は、チュチェ思想はその偉大性と生命力が朝鮮の現実を通じて明確に実証されているとし、今日のアフリカの現実は日増しにチュチェ思想を徹底的に具現することを切実に求めていると強調しました。

また、金日成主席と金正日総書記、金正恩総書記の賢明な指導に学んで、すべての活動を人民大衆に依拠しておこない、社会経済を発展させ、人々の生活を向上させるための闘いを力強く繰り広げて、人間中心、人民大衆中心の社会を建設しなければならないと言及しました。

続いて質疑応答があり、最後に金正恩総書記に送る祝電が参加者の拍手のなかで採択されました。

チュチェ思想研究会が日本の沖縄、大阪、福島、東京などで開催される

日本各地にはチュチェ思想研究組織が多く組織され、積極的に活動がおこなわれています。

朝鮮では今年1月に朝鮮労働党第8回大会が開催され、その後、朝鮮労働党第6回細胞書記大会、青年同盟第10回大会、朝鮮職業総同盟第8回大会など次々に開催されています。朝鮮労働党中央委員会総会も3回ひらかれました。

日本のチュチェ思想研究者は、今年になって開催された大会における金正恩総書記の報告や書簡から、人類の理想社会の表徴やそこにいたる方途など普遍的な内容を学び、自国の社会発展に役立てようとしています。

2021年5月から6月にかけておこなわれた日本のチュチェ思想研究会の集まりについて紹介します。

 
沖縄: 基地のない平和な沖縄を築く

5月14日、金日成金正日主義研究沖縄連絡会の主催で開催された研究会には、市議会議員、歯科医、教員、舞踊家などが参加しました。

研究会では、平良研一沖縄大学名誉教授が講演し、次のように述べました。

「沖縄では、米国の基地政策によって自然破壊がすすんでいるにもかかわらず、奄美、沖縄本島北部、西表島が世界自然遺産に登録されようとしているのはおかしなことである。

「党をうたおう」の一場面

また、世界支配のために軍事路線を拡大しようとしている米国のバイデン政権に従属し、戦争政策に積極的に加担しようとする菅政権は危険な政権である」

つづいて朝鮮労働党第8回大会慶祝芸術公演「党をうたおう」のDVDが上映されました。

参加者からは「子どもたちを含めて多くの人々が指導者と心の深いところでつながっていることがよくわかった」などの感想が語られました。

大阪: 人間中心の社会主義建設をすすめる朝鮮

5月15日、金日成金正日主義研究関西連絡会の主催で開催された研究会には、家正治神戸市外国語大学名誉教授、池辺幸惠日朝音楽芸術交流会会長をはじめ、教員、看護師、学生らが参加しました。

家正治教授が主催者を代表して挨拶をした後、金正恩総書記の朝鮮労働党第6回細胞書記大会での結語「現段階において党細胞の強化で提起される重要な課題について」の学習がおこなわれ、意見交換をしました。

参加者からは「すべての人々が団結できるように細胞書記は心を砕き、細胞書記を中心にみんなが団結しようとしているところに一心団結の姿をみることができる」などの意見が出ました。

最後に、池辺幸惠氏が「党は人民の母親であり思想のよりどころとなっています。また、母親のように見守り育てていくことも党の役割です。細胞書記は党の意志をもって人民大衆と党を結びつけます」と述べ、研究会をしめくくりました。

福島: 朝鮮社会主義の優越性について学ぶ

6月16日、福島県郡山市において、福島訪朝者の会主催の研究会が開催されました。研究会には市議会議員、教員、チュチェ思想研究者などが参加しました。

福島訪朝者の会の住谷圭造会長が、金日成主席が1990年に最高人民会議でおこなった施政演説「わが国の社会主義の優越性をさらに強く発揮しよう」について講演しました。講演要旨を紹介します。

金日成主席は人間中心の社会主義をめざしました。それは主席の生い立ち、父親の影響、抗日武装闘争のなかでの経験がかかわっています。朝鮮が解放された後、親をなくした子どもたちを集めて無償で教育することをスタートさせました。人民大衆を真の主人とする社会をめざすというのが、抗日武装闘争のときからの主席の思いだったのではないかと強く感じました。

主席は、朝鮮の社会主義制度の優越性は、人民の享受している幸せで希望に満ちた社会主義的生活に明白にあらわれていると述べています。

政治の主人というとき、政権の真の主人は誰かということがポイントだと思います。朝鮮では誰もが政治組織に関わり、社会や政治に自由に参加して関わっています。その手段として教育を位置付けています。

講演後、参加者から「最近格差が広がっているなかで自分たちから社会を変えていこうという思想を学んでいくことが大事です」などの積極的な意見が出されました。

東京: 著作から理想社会の表徴と建設方途について学ぶ 

6月20日、東京でチュチェ思想に関する研究会が開催され、日本の北海道から沖縄まで各地のチュチェ思想研究者が参加しました。

研究会では、チュチェ思想国際研究所の尾上健一事務局長が、最近発表された金正恩総書記の著作について解説しました。

講演趣旨を紹介します。

〇朝鮮職業総同盟第8回大会の参加者に送った書簡
「職業同盟は社会主義建設の新たな高揚期を先頭に立ってきり拓く前衛部隊になろう」

金正恩総書記は職業同盟に提起される課題として、第一に、労働者階級と職業同盟員を朝鮮式社会主義の明るい未来を確信して闘争する共産主義的信念の持ち主に育て上げること、第二に、労働者階級と職業同盟員は、朝鮮労働党第8回大会で示された5か年計画を遂行するたたかいの先頭に立つこと、第三に、労働者階級と職業同盟員を高尚な道徳と高い文化的素養を身につけた社会主義文明の体現者、つまり新しい社会主義、共産主義社会に生きるのにふさわしい人間に育てるということが提起されています。

金正恩総書記は、最近はあまり使われていない共産主義という言葉を使って、チュチェ思想にもとづいた新たな共産主義理想像を目標として明白にうち出してきたといえます。

〇朝鮮労働党中央委員会第8期第3回総会報告

金正恩総書記は、6月15日の会議で、上半期の工業総生産の計画はすでに144%達成され、昨年同期比としても125%超過遂行した、また、国家計画と政策的課題を遂行するうえで成果もあったが、偏向も生じたと率直に報告しています。

金正恩総書記は、半年間の活動状況を総括して、今年は当面、農業に力を集中させていく、新型コロナウイルス感染防止のための対策は、コロナ禍が長期的に続いていく前提で備えていくとしています。

金正恩総書記は、為民献身の理念は、人民の生命と生活に責任をもち、無条件に人民に奉仕する実践の指針、行動の基準である、困難があればあるほど人民のなかにもっと深く入り、苦楽をともにして人民のためにすべてを捧げてたたかわなければならないと強調しました。

参加者は、困難ななかでも、以民為天、自力更生をかかげてたたかっていく思想と活動に学び、各地区においてチュチェ思想を学び活かすための活動を多くの人々とともにすすめていく決意を語りました。